【レポートup!】第34回「ITを利用したまちづくりと地域ブランドのデザイン -地域活性化の鍵は情報デザインにあり-」
公開日 2011年07月20日
日時: 平成23年7月20日(水)19:00~20:30
話題提供者: 川角 典弘 (和歌山大学システム工学部デザイン情報学科講師)
国から地域への地方分権の流れを受け、地域主体のまちづくり運動が盛んになっています。
多くのまちおこしイベントが企画される中で、地域の魅力やイメージをブランドとして情報発信し、差別化をはかることが大切です。旅行に出かけるのも、買い物に行くにも、まずネットでチェックというのが珍しくなくなった現在、インターネットによる情報発信は地域まちづくりに欠かせません。
まちづくりにITをどのように活用していくのか、魅力ある地域ブランドのデザイン構築とは何か、CGによる景観シミュレーション、Webコンテンツの活用、ビジュアルデザインについて、研究室の取り組みや実践事例をあげながら、地域情報化のあり方について考えていきたいと思います。
?当日のレポート
<概要>
地方分権ブームのなか全国各地でまちづくりが盛んだが、それらの手法はどれも似ており、没個性化しているものが多い。
商活動の空洞化、住民の高齢化や帰属意識の希薄化などの問題を抱えている地域の活性化にとって、住民参加型のコミュニティづくりは欠かせない。
そしてそのときに役立つのが地域情報化の視点に立ったまちづくりの手法だ。住民が自分たちの地域の魅力を調査し、得られた情報を共有し、その情報を独自の「ブランド」にデザインして発信していく。
こうした情報デザインの手法が地域アイデンティティ(郷土愛)を取り戻し、地域を活性化する1つの鍵となる。
現在、情報化のコンセプトは、「つながること」から「コミュニケーションすること」へ移ってきている。お金をかけて派手なホームページを作って情報を一方的に発信するのではなく、流した情報への反応を吸い上げる双方向のしくみのなかで意見交換が活発にされることこそが情報化のメリットだといえる。
インターネット等を活用した情報化時代の「アゴラ(広場)」づくりといった考え方が地域の魅力を見直す際にも大切になっている。
地域活性化のためのデザインの事例として、川角先生が携わる泉南市商工会の観光開発プロジェクトや和歌山大学の学生が取り組んだ滋賀県長浜町の「ガラスの石庭」提案などが綺麗な映像?画像によって紹介された。
まちづくりの情報発信はITからICTへ
<ひとこと???>
岸和田について、川角先生は「もったいない気がする」と言われます。魅力的なものがたくさんあるのに、まだ「ブランド」としてデザインするまでには至っていないのではないかという意味です。
住民による泉州?岸和田の魅力の共有と情報発信のヒントをいただけたサロンになりました。
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会場 | 〒596-0014 岸和田市港緑町1-1 岸和田市立浪切ホール4F研修室1 [アクセス] |
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開催日時 | 平成23 年7月20日(水) 午後7時~8時半 |
参加費 | 無料 |
申し込み | 不要 |
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