持続可能な資源「水」を有効利用するための”豊かな水環境”の創出
水は石油などと異なり持続可能な資源ですが、決して無限に使い続けられるものではありません。近年、河川水や地下水の水質汚濁が問題になっています。また、都市化の進展などにともない、自然の水循環システムがそこなわれ、渇水の頻発や生態系の劣化による自然環境の破壊も生じています。さらにゲリラ豪雨に代表される異常気象の影響も加わり、安定した水資源の確保が質的にも量的にも困難になってきています。このような傾向は日本だけでなく、地球規模で生じており、今後も私たちが快適な生活を送るためには、水を守り、有効利用していく必要があります。このため、河川水質調査やコンピュータシミュレーションなどを行って「豊かな水環境の創出」を目指して研究しています。現在は、和歌山大学が位置する和歌山市の水道水源となっている紀の川を対象に、洪水時や渇水時の河川の流れの状態の変化、生活排水や工場排水などの人間活動が河川水質に与える影響について調べています。特に、紀の川を水源とする水道水の異臭味問題の解決を目指して、窒素やリンといった栄養塩類に注目して研究を進めています。
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