カリキュラム?授業紹介
カリキュラム
このメジャーでは、建物や都市、農村から山村、そして農地や森林といった私たちを取り巻く個々の要素、ならびにそれらが連関した、例えば生態系のようなシステムに対する理解を深めるとともに、得られた知識を統合し、今日求められている環境的な課題に配慮された、持続性のある生活、活動の場のデザインを学びます。
環境デザインメジャーには「建築デザイン」と「ランドスケープデザイン」という二つの科目群があり、さらに科目群ごとに三つのテーマがあります。各テーマに沿い、基礎的な知識を学習し、持続可能な生活空間、生態系のための維持?管理、あるいは再生の技術を習得します。
対象:住宅、施設、公共空間、まち、むら
計画 |
建築を考えるにあたっては、利用者の安全性、快適性が重要です。そのためには 建物の用途ごとに必要とされる条件に加えて、人間の行動や心理に関する基礎的な知識を必要とします。 あわせて、環境負荷の低減に考慮する上でも必要な、空間や場所の快適性に影響する、温熱環境、採光条件、音響条件に関して、工学的な知識を身に付けます。 |
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意匠?設計 |
講義と演習から得られた科学的知見、工学的な知識に基づいて、今日の課題や問題に対応する新しい空間を提案します。 技術に新しい概念を視覚的に示す技術を身につけるための演習が用意されています。例えば製図法、様々な図解や透視図を描く方法、写真とフォトレタッチ、ならびに建築模型の作り方などを習得します。 |
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構造?施工 |
構造上信頼できる空間や建物を作るためには、安全で合理的な構造計画が必要です。 そのための基礎知識習得とのために構造力学、構造設計を受講します。 さらに、鉄筋コンクリート造、鉄骨造および木造建造物で使用される施工技術とともに、環境負荷低減を考慮する上で必要な、構造物のライフ?サイクルに関して学習します。 |
対象:都市、郊外、農村、農地、公園、森林
環境情報 |
建物を設計する、都市を計画する、または自然環境の状況の評価をする際に、観察と測定は、各現場に関する情報をつかむ上で必須の技術です。 それぞれについての基本的な理論について講義で学びます。さらに実際に機器を用いての測量の実習などを通して、環境評価に関する情報取得、評価方法を学びます。 |
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自然再生?緑化 |
森林、土地の緑の地域、農地および川のような自然の要素、生態系、これらの要素からなっている景観に関しての基礎知識を学びます。 これをベースに、自然環境の維持?管理の方法、あるいは生態系を回復する技術を理解します。 現場で実施される演習により、知識、技術を実感とともに習得します。 |
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都市?地域 |
都市、あるいは農村や漁村のような様々な地域のデザインとシステムに関して学習します。 人々の生活や活動を支える建物や社会基盤のような目に見える仕組みや景観と共に、法律やサービス、地域に伝わる祭りや行事などの文化のような、目に見えないシステムとそれぞれの地域との関係を理解します。 その受け継いできた環境の維持?管理、さらには整備や持続可能な開発について考えます。 |
科目ナンバリングについての説明はこちら
開講セメスタ/クォーター | 科目 | |
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3セメスタ | 第1クォーター | 建築概説1★、環境デザイン論A★、[環境数理A1]、[地域環境システムA] |
第2クォーター | 建築概説2★、[環境数理A2]、[地域環境システムB] | |
セメスタ | [環境システム基礎製図Ⅰ★]、[ランドスケープ?エコロジー] | |
4セメスタ | 第3クォーター | 環境システム基礎製図Ⅱ☆、都市デザイン演習☆、建築計画A、構造学A、構造計画A、森林環境学、生活環境システムA |
第4クォーター | 住環境設計演習☆、建築計画B、構造学B、構造計画B | |
セメスタ | [構造力学☆] | |
5セメスタ | 第1クォーター | 生態環境実験実習Ⅰ☆、建設マネジメント、建築環境工学A、都市デザインA |
第2クォーター | 生態環境実験実習Ⅱ☆、建築環境工学B、都市デザインB | |
セメスタ | 緑地環境学★、生活環境設計製図Ⅰ☆、[環境計測評価法Ⅰ☆] | |
6セメスタ | 第3クォーター | 都市環境設計製図A☆、建築?環境法規A |
第4クォーター | 都市環境設計製図B☆ | |
セメスタ | [構造材料実験実習☆]、環境デザイン演習A、[環境計測評価法Ⅱ] | |
7セメスタ | 第1クォーター | 建築設備Ⅰ |
第2クォーター | 建築設備Ⅱ | |
セメスタ | 環境デザイン演習B |
★:必修科目、☆:選択必修科目、[ ]:メジャー共有科目
授業紹介
地球温暖化、多発する豪雨災害、津波、砂漠化、絶滅する生物、エネルギーの枯渇、原子力、戦争??今の地球は心配な話題で満ちあふれています。今の豊かさはずっと続くことができるのでしょうか?、どうやって続けます?。地球の裏側では貧困であえぐ子供達もたくさんいます。本講義では、そんな状況を打開するために必要なことを森林の視点から解説します。森林を守り、育て、上手に使う方法はあるのか?、答えはYesです。
本講義では、ヒトが生きる上で不可欠な森林について、その成り立ち、生物学的特徴、生態系、環境、公益的機能、ヒトとの関わりを学び、森林を保護し、活用する方法を考えます。
主に住宅設計の課題を通じて、周辺の自然環境や人々の生活をイメージしながら情報や課題を「発見」し、さまざまな要求を「整理統合」しながら問題を「解決」する能力、よりよい環境や魅力的な空間を「構想」する能力、そしてアイデアを図面?模型などで第三者にわかりやすく美しく伝えるための「表現」する能力を養います。まずは設計の基礎を学んでからその後具体的なフィールドで実践に挑戦出来る力を身につけます。
都市計画からまちづくりへと社会的関心が移行し、都市計画から都市再生へ社会的要請が変化しています。このような社会情勢に対応すべく、環境システムを理解し、環境デザインおよび都市デザインの素養と技術を修得します。また、都市計画?都市再生?まちづくり?都市デザインの意義?歴史?手法?制度に始まり、密集市街地?ニュータウン?まちなみ?みどりや河川のデザインとリ?デザイン、さらに比較的新しい取り組みである都市の場所?まちなか居住?バリアフリー?都市の魅力?参加と協働なども取り上げ、これからの環境デザインおよび都市デザインに必要な考え方を学びます。